品質リスクマネジメント

品質リスクマネジメント

では、プラットフォーム技術を採用していない企業はどうなるでしょうか。プロセスの特性解析試験では、すべての重要なプロセスパラメーターのほか、製品の品質を確保するパラメーター範囲を決定する必要があります。新薬および新規プロセスに対しては、最初にリスクアセスメントを実施し、次に潜在的リスクが最小限になるようプロセスをデザインします。ICH Q8で指摘しているように、新薬の研究開発中に得た情報が品質リスクマネジメントの基礎となるのです。ICH Q9においては、品質リスクマネジメントの利用について、開発におけるその価値を中心に議論されています(4)。すなわち、リスクマネジメントにより、製品の品質のほか、必要な性能を有する製品を一貫して供給する製造プロセスをデザインすることができるのです。

たとえば、哺乳類細胞由来のバイオ医薬品にはウイルス汚染という潜在的リスクがあります。この場合、ウイルスクリアランスが一定となるDesign Spaceを定義すれば、製品の安全性に対する信頼性が高まります。臨床試験に使用するバイオ医薬品のウイルス安全性評価に関する会議では、ウイルスクリアランスの頑健性が議論され、ウイルスクリアランスの頑健性は、「Design Space」範囲内の変更が製品の品質に影響しないことの予見可能性であるとして定義されました(5)。特定すべき他のリスクとして、原料(宿主細胞由来タンパク質や化学物質の不純物など)に関連するリスクがあります。原料のマイコプラズマ汚染も、最小限に抑える必要があるリスクの一例です(6)。

リスクの低減には、製品の安全性を高める新規技術を継続的に評価することが必要です。複数のウイルス負荷とPCR技術を組み合わせて使用したところ、開発段階でのウイルス除去に関するDesign Space評価の能力が高まりました。多くのバイオテクノロジープロセスにおいてバイオバーデン管理が非常に重要な問題であるため、迅速な微生物学的手法の利用もまたDesign Spaceの開発を促進します。バイオテクノロジーを用いた製剤の製造プロセスに新たな工程を追加する場合、その製剤が既承認製品であってもリスクマネジメントを行う必要があります(7)。

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